专利摘要:

公开号:WO1991010238A1
申请号:PCT/JP1990/001700
申请日:1990-12-26
公开日:1991-07-11
发明作者:Kazuo Sawada;Shinji Inazawa;Kouichi Yamada
申请人:Sumitomo Electric Industries, Ltd.;
IPC主号:H01B7-00
专利说明:
[0001] 明細書
[0002] 発明の名称
[0003] 絶縁電線
[0004] 技術分野
[0005] この発明は、 絶縁電線に関し、 特に、 高温や高真空の環 境下で用いることのできる絶縁電線や耐火電線などに関す る ものである。
[0006] 背景技術
[0007] 従来から、 加熱設備や火災報知機などの高温下における 安全性が要求される設備や自動車内の高温まで加熱される 環境においては、 ポリ イ ミ ドゃフ ッ素系樹脂等の耐熱性有 機樹脂が導体に被覆された絶縁電線が使用されている。
[0008] また従来、 特に高い耐熱性が要求される場合や高い真空 度が要求される環境においては、 セラ ミ ッ クス性の碍子管 に導体が通された形式の絶縁電線や、 酸化マグネシゥムな どの金属酸化物微粒子が詰められたステン レス合金等から なる耐熱合金性の管に導体が通された形式の、 M lケープ ノレ M i n e r a l I n s u l a t e d C a b l e ) などが使用されている。
[0009] —方、 高温環境下で使用でき、 可撓性を備えた絶縁電線 と しては、 ガラス繊維が紡織されたものを絶縁部材と して 使用するガラス編組絶縁電線などが挙げられる。 また、 耐 熱性、 絶縁性および熱放散性の良好な絶縁電線と しては、 アル ミ ニウ ム合金の線材に陽極酸化処理を施した、 いわゆ るアルマイ ト電線が存在している。
[0010] さらにまた、 金属アルコキシ ドゃ金属有機酸塩などセラ ミ ックス化可能な材料を用い、 導体の周囲にセラ ミ ッ クス 膜を形成させた絶縁電線も提案されている。
[0011] 前述の耐熱性有機樹脂が導体に被覆された絶縁電線では、 絶縁性を保持できる温度が高々 3 0 0 °C程度である。 した がって、 さ らに高い温度でも絶縁性が要求される用途には、 このような絶縁電線を使用することはできなかった。
[0012] 一方、 前述のセラ ミ ッ クス性の碍子管に導体が通された 形式の絶縁電線は、 高温でも絶縁性を保持できるが、 可撓 性に乏しいという欠点を有していた。 また前述の M Iケー プルは、 高温でも絶縁性を保持でき、 上記セラ ミ ックス性 の碍子管に導体が通された形式のものに比べ可撓性を有す るが、 大きな曲率で曲げ加工する場合に困難さがともなつ ていた。
[0013] さ らに、 前述のガラス編組絶縁電線は高温でも絶縁性を 保持でき、 可撓性も良好である。 しかし、 粉塵を放出しや すく、 高い真空度が要求される環境において使用すること ができなかった。
[0014] —方、 前述のアルマイ ト電線は、 高温でも絶縁性を保持 でき、 若干の可撓性を有する。 しかし、 電線に用いられる 導体がアルミ ニウム一種に限定されるので、 電線の用途が 限定されていた。
[0015] さ らにまた、 前述の導体の周囲にセラ ミ ッ クス層を形成 させた絶縁電線はセラ ミ ッ クス層が単層で層の厚さが薄い 場合が多く、 可撓性は良好であっても、 絶縁破壌電圧を高 く することが困難であるという問題があつた。
[0016] 発明の開示
[0017] この発明の目的は、 上述したような従来の絶縁電線の問 題点を解消し、 以下の性質を備えた絶縁電線を提供するこ とである。
[0018] ( a ) 高温でも絶縁性を保持できる こと。
[0019] ( b ) 可撓性に優れていること。
[0020] ( c ) ガスを放出しないこと。
[0021] ( d ) 多種の導体を用いることができること。
[0022] ( e ) 高い絶縁破壊電圧を有すること。
[0023] この発明の絶縁電線は、 導体と、 導体の周囲に形成され る第 1の絶縁性金属酸化物層と、 第 1の絶縁性金属酸化物 層の周囲に形成される、 添加により混合されたセラ ミ ッ ク ス粒子を含有する第 2の絶縁性金属酸化物層とを備えてい る o
[0024] そして、 第 1の絶縁性金属酸化物層および Zまたは第 2 の絶縁性金属酸化物層は、 S i, Z r , A I , および T i のアルコキシ ドまたは有機酸塩からなる群から選択された 化合物を少なく とも一種含む金属酸化物の前駆体を、 導体 の周囲に塗布して、 ゾル—ゲル法や熱分解法などの方法を 用いて、 加熱によりセラ ミ ッ クス化させて形成させること ができる。 また、 この発明の第 2の絶縁性金属酸化物層に含まれる セラ ミ ッ クス粒子は、 微細板状の形状であればより好ま し い絶縁電線が実現される。
[0025] さ らに、 第 1の絶縁性金属酸化物層は、 層の厚さが 1〜 1 0 mであれば、 可撓性のより優れた絶縁電線となる。 さ らにまた、 第 2の絶縁性金属酸化物層の外側を有機材 料を含む絶縁材料で被覆すれば、 保護被膜を備えた絶縁電 線を提供することもできる。
[0026] なお、 導体と しては、 導電性を有するものであれば特に 限定されるものではなく、 たとえば熱電対やフレキシブル プリ ン ト回路といったような用途に応じて、 その形状ゃ材 質を選定すればよい。
[0027] この発明の絶縁電線は、 導体の周囲に融点が非常に高い 金属酸化物の絶縁層を備えているので、 従来の耐熱性有機 樹脂を被覆した絶縁電線に比べ、 高温でも絶縁性を保持す ることができる。
[0028] また、 この発明の絶縁電線は、 ガスを放出しないので、 高真空の環境でも使用することができる。
[0029] さ らに、 この発明において、 絶縁性金属酸化物層にセラ ミ ッ クス粒子を添加することにより含有させるので、 絶縁 性金属酸化物層を厚くすることができ、 高い絶縁破壊電圧 を有する絶縁電線を得ることができる。
[0030] また、 第 1 の絶縁性金属酸化物層は厚く するこどが困難 であり、 第 1の層のみ備えた絶縁電線は絶縁破壌電圧が低 P 1
[0031] ( 5 ) い。 しかし、 第 1の絶縁性金属酸化物層は導体に密着して いるので、 可撓性に優れるほか、 曲げ加工等において極端 な変形を受けても絶縁性を保持することができる。
[0032] —方、 第 2の絶緣性金属酸化物層は、 セラ ミ ッ クスの前 駆体にセラ ミ ッ クス粒子を添加したものを導体に塗布し、 焼付けることにより容易に厚くすることができるので、 高 い絶縁性を有する。 しかし、 この層のみを導体の周囲に形 成させた場合、 導体との密着性や層内の粒子の結合性が第
[0033] 1 の絶縁性金属酸化物層より も劣るので、 曲げ加工等にお いて極端な変形を受けると、 層内に微細なクラ ッ クが生じ、 高い絶縁性を保持できなく なる恐れがある。
[0034] したがって、 導体の周囲に上述した第 1層、 さ らに、 第
[0035] 1層の周囲に上述した第 2層を重ねて形成させることで、 曲げ加工等において極端な変形を受け第 2層に微細なクラ ッ クが生じても、 第 1層で食止め、 絶縁層全体と しては高 い絶縁性を保持することができる。
[0036] 第 1および/または第 2の絶縁性金属酸化物層の材料と して、 S i、 Z r、 A £、 および T i のアルコキシ ドまた は有機酸塩を用いれば、 これらの溶液からゾルーゲル法や 熱分解法などの方法を用いて酸化物の前駆体を調製し、 こ の前駆体を導体の周囲に塗布し、 さ らに焼付けを行なう こ とによつて均質な絶縁層を形成させるこ とができる。
[0037] また、 第 2の絶縁性金属酸化物層に塗布前から添加によ り含有されるセラ ミ ッ クス粒子が、 微細板状の形状であれ ば、 より高い絶縁破壊電圧を有する絶縁電線を得ることが できる。
[0038] さ らに、 第 1の絶縁性金属酸化物層の厚さが 1〜 1 0 μ mであれば、 より優れた可撓性を有する絶縁電線を得るこ とができる。
[0039] さ らにまた、 第 2の絶縁性金属酸化物層の外側に有機材 料を含む保護被膜を備えることで、 耐火電線と して使用す ることもできる。
[0040] 図面の簡単な説明
[0041] 第 1図は、 この発明に従って、 直径 1 m mのニッケルめ つき鋦線の周囲に、 厚さ の第 1の絶縁性シリ コン酸 化物層および厚さ 3 5 mの第 2の絶縁性金属酸化物層を 形成させた絶縁電線の断面図である。
[0042] 第 2図は、 この発明に従って、 第 1図に示す絶縁電線 3 本を水酸化マグネシゥムを混合したポリオレフイ イ ン系樹 脂で被覆して得られた絶縁電線の断面図である。
[0043] 発明を実施するための最良の形態
[0044] 実施例 1
[0045] 直径 1 m mのニッケルめつき銅線を導体と して用いた。 テ トラエ トキシシラ ン 4モル%、 水 2 4モル%およびェ チルアルコール 7 1 モル%の混合溶液に硝酸 1モル%添加 した。 この溶液を上述のニッゲルめつき銅線に塗布した後、 温度 5 0 0 °Cにおいて連続的に焼付けを行ない、 厚さ 5 mの第 1の絶縁性シリ コン酸化物層を形成させた。 さ らに、 テ トラエ トキシシラ ン 4モル%、 テ トラエ トキ シジルコニウム 1 モル%、 水 1 モル%およびェチルアルコ ール 9 4モル%からなる溶液に、 セラ ミ ッ クス粒子と して 平均粒径約 2 fi mのマイ 力を、 前記混合溶液 1 0部に対し 2部混合したものを上述の第 1の絶縁性シリ コン酸化物層 の周囲に塗布した後、 温度 6 0 0 °Cにおいて連続的に焼付 けを行ない、 厚さ 3 5 mの第 2の絶縁性金属酸化物層を 形成させた。
[0046] 第 1図は、 以上の過程により形成された絶縁電線の断面 図である。
[0047] 銅 1 1の周囲にニッケルめっ き層 1 2が形成された導体 の周囲に、 第 1の絶縁性金属酸化物層 1 3が形成され、 さ らにその周囲にセラ ミ ッ クス粒子を含有する第 2の絶縁性 金属酸化物層 1 4が形成されている。
[0048] この絶縁電線の形成の過程において、 第 1の絶縁性金属 酸化物層のみ形成させたものについて、 絶縁破壊電圧を測 定した結果、 約 5 0 0 Vであった。 そして、 セラ ミ ックス 粒子を含有する第 2の絶縁性金属酸化物層まで形成させた 絶縁電線の絶縁破壊電圧を測定した結果、 1 2 0 0 V以上 であった。
[0049] したがって、 この発明により高い絶縁破壌電圧を有する 絶縁電線を得られることが明らかとなった。
[0050] また、 以上の過程により形成された絶縁電線を 8 5 0 °C の温度で、 3 0分間、 保持しても絶縁性は維持されていた。 したがって、 この発明により得られる絶縁電線は、 高温で も絶縁性を保持できることが明らかとなつた。
[0051] 実施例 2
[0052] 実施例 1で得られた絶縁電線を 3本用い、 3本を水酸化 マグネシウムを混合したポリオレフイ ン系樹脂で被覆し 1 本の電線と した。
[0053] 第 2図は、 このようにして得られた電線の断面図である。 絶縁電線 2 1が 3本集められ、 それぞれが水酸化マグネシ ゥム混合ポリオリ フィ ン系樹脂 2 2で被覆されて 1本の電 線となっている。
[0054] この電線を 8 5 0度の温度で 3 0分間保持しても電線と して機能し続けた。
[0055] 産業上の利用可能性
[0056] 以上説明してきたように、 この発明に従う絶縁電線は、 高温でも絶縁性を保持でき、 可撓性に優れ、 ガスを放出せ ず、 多種の導体を用いることができ、 さ らに高い絶縁破壌 電圧を要求される絶縁電線、 耐火電線、 熱電対およびフレ キシブルプリ ン ト回路などに有利に利用することができる。
权利要求:
Claims請求の範囲
1 . 導体と、 前記導体の周囲に形成される第 1の絶縁性 金属酸化物層と、 前記第 1の絶縁性金属酸化物層の周囲に 形成される、 添加により混合されたセラ ミ ックス粒子を含 有する第 2の絶縁性金属酸化物層とを備える、 絶縁電線。
2 . 前記第 1の絶縁性金属酸化物層および または前記 第 2の絶縁性金属酸化物層が、 S i、 Z r、 A i、 および T i のアルコキシ ドまたは有機酸塩からなる群から選択さ れた化合物を少なく とも一種含む前駆体を焼付けて形成さ れるものである、 請求項 1 に記載の絶縁電線。
3 . 前記セラ ミ ッ クス粒子が、 微細板状の形状である、 請求項 1 または 2に記載の絶縁電線。
4 . 前記第 1の絶縁性金属酸化物層の厚さが、 1〜 1 0 mの範囲である、 請求項 1〜 3のいずれか 1項に記載の
5 . 前記第 2の絶縁性金属酸化物層の外側に有機材料を 含む保護被膜をさ らに備えた、 請求項 1〜 4のいずれか 1 項に記載の絶縁電線。
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引用文献:
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法律状态:
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优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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